湧水からカンピロバクターがなぜ?原因と対策を知っておこう

湧水 カンピロバクター

湧水は自然の恵みとして多くの人々に親しまれていますが、カンピロバクターという食中毒菌に感染するリスクが潜んでいることはご存知でしたか?

湧水といえば綺麗なものだ、というイメージが先行している人もいますが、実はそうではないのです。

この記事では、その原因と湧水がなぜリスクとなるのか、またカンピロバクターに感染して苦しまないための対策を詳しく解説します。

目次

湧水の安全性に過度な信頼は禁物

湧水だから大丈夫という認識は正しいといえません。

清流

飲んでも問題ないという風に書かれていたとしても、何があるかわからないので、そのあたりの事情を知っている人は必ず加熱してから飲むようにしているそうです。

私も昔は大丈夫だと思っていた時期があったし、その時は飲んでも問題なかったのですが、大人になってアウトドアをするようになった時に湧水や綺麗そうな川の水でも注意しなければならないと聞いてからは飲まなくなりました。

カンピロバクターとは?食中毒の主要な原因菌

カンピロバクターは家禽や家畜などの動物や鳥の腸内に生息する細菌で、そのフンによって環境に拡散します。特に、鶏肉や鶏レバーなどの加熱不足の食品からの感染が知られています。

鶏の刺身などを食べて感染するイメージが強いですよね。

湧水がカンピロバクターの感染源となるメカニズム

動物や鳥のフンが大雨や洪水で川や湖に流れ込んだり、地下水に浸透したりすることで湧水や井戸水に汚染される可能性があります。

湧水は常に変化する自然界の一部であり、その品質が常に一定であるとは保証されていません。

自然に流れている川の周りには多くの野生動物がいて当然ですし、その動物たちが排泄しないなんていうことは絶対ないですよね?

街路樹の下が鳥のフンまみれになっている光景を見たことがあるかもしれませんが、そんな感じに動物たちは生理現象によってその辺に垂れ流しているという事実を知っておけば加熱が必須であるということは理解できるはず。

現時点でカンピロバクターが検出から安心とは限らない

湧水は刻々と変化しており、食中毒発生後に原因究明しようとしても、その時点ではすでに環境が変わってしまっていることもあります。

また一般的な水質検査ではカンピロバクターを検出しきれないことも多いです。

ですので、そのへんの湧水を飲んだ時点でカンピロバクターに感染しなくても、年間に何度か繰り返し汲んできて飲んでいるうちに感染して体調を崩してしまうかもしれません。

湧水を安全に利用するための対策

湧水を利用する際は必ず沸騰させてから使用することをおすすめします。

パッと見て透明度が高く、口に含んで変な味がしなくて、しかも冷たくて美味しかったとしても感染してしまう可能性はありますので基本的には沸かして飲むことが大切です。

山で飲む場合バーナーなどで沸かすなどして利用しましょう。

食中毒を引き起こす可能性のあるサルモネラ、有害な大腸菌、カンピロバクター、ノロウイルスは、85℃で1分以上加熱することで除去できます。

そのため天然の湧水や井戸水を安全に飲用する際は、沸騰後1分以上煮続けることが大切です。高地や山間部では、沸点が低下するので標高1,000mごとに1分の加熱時間を追加することを推奨します。

湧水には微生物だけでなく、金属成分も混ざっていることが多いです。

時間が経過するとこれらの金属成分は酸化し「さびる」現象が起こります。

この酸化した物質は健康に良くないだけでなく水の風味も悪化させます。

市販のミネラルウォーターや水道水ではこれらの成分は適切にフィルタリングされています。飲用は可能ですが、最良の水とは言えません。

湧水を使用する際は、新鮮うちに使い切りましょう。

大雨後の水質検査の必要性

大雨や洪水は水源や水道の水質に大きな影響を及ぼす可能性があります。

特に自然の水を直接利用する施設や場所、例えば2023年の8月に起きた流しそうめんのような場合、その影響は深刻なことになりました。

水質検査を後日に行っていたというのでは遅いんですね。

1. 大雨による土砂や異物の混入

大雨が降ると普段は混ざらないはずの土砂や異物が川や湖、そして水源に流れ込むリスクが高まります。

これにより水の濁りだけでなく、有害な物質や細菌が混入する可能性が増加します。

濁流 濁った川

大雨や洪水で動物のフンが水源に流れ込むことでカンピロバクターをはじめとする多くの細菌が混ざってしまいます。主にこれが原因で食中毒を引き起こすことがあります。

綺麗なようで、実はそうでもないというのはこわくないですか?

3. 水流の変化による細菌の繁殖

大雨後、水の流れが変わることで水の停滞や温度の変化が生じることがあります。

これにより細菌が繁殖しやすい環境が生まれることが考えられます。

まとめ

石川県での流しそうめんに関するカンピロバクター食中毒の事例は、大雨後の水質検査の重要性を改めて浮き彫りにしました。

特に自然の水を利用する場合、定期的な水質検査は欠かせません。

大雨や洪水の後はそのリスクがさらに高まるため、検査の実施は必須と言えるでしょう。

もしあなたがアウトドアなどで湧水を利用したり、家庭用に水を汲んで帰った時は必ず1度煮沸してから利用するようにしましょう。

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この記事を書いた人

車でドライブが趣味。
自分が行った場所や行ってみたい観光地の情報を集めてまとめたりしています。

最近は美しい体を手に入れるため、筋トレに力を入れています。

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